ニュースリリース
2008年12月25日
インプレスグループで法人向け情報コミュニケーション技術関連メディア事業を手掛ける株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井芹昌信)は、ケータイやスマートフォン、ゲーム、Blu-ray、デジタル放送、テレビ会議等に必須の画像圧縮技術であるH.264/AVCに、最新のSVC/MVC規格を加えた、インプレス標準教科書シリーズ『改訂三版 H.264/AVC教科書』を、12月26日(金)に発売いたします。
本書は、2006年に発刊された「改訂版」をさらに刷新したもので、H.264/AVCに関する最新のSVC/MVC規格の内容について追加しています。
(1)SVC(スケーラブル映像符号化)規格
復号したときの画像の品質を再符号化することなく、データを向上させたり低下させたりすることが可能な符号化方式で、即時に映像品質とデータ・サイズを調節でき、今後さまざまな映像アプリケーションにおいて重要となると考えられています。
(2)MVC(多視点映像符号化)規格
臨場感の高い新しい映像表現が求められている中、複数のカメラを利用した新しい映像表現フォーマットと圧縮方式の標準化が進められていますが、この圧縮方式の規格が多視点映像符号化(MVC)方式です。この規格については、2009年初旬に標準化が完了する予定です。
また、2008年8月に、H.264/AVCの標準化を行ったJoint Video Team(JVT) Committeeが「AVC High Profile(H.264/MPEG-4 AVC)」の標準化活動で、2008年のエミー賞を受賞しました。この受賞の評価からもうかがえるように、H.264/AVC規格は、現在の映像技術の世界では不可欠な技術となってきています。
さまざまな映像アプリーペーションにおいて、この技術が採用され、今後もますます採用の範囲は広がっていくと考えられています。本書は、放送/通信業界の技術者には、必読の一冊です。
<主な目次>
第1章 Q&Aで学ぶ新圧縮方式「H.264/AVC」の基礎知識
— H.261、MPEG-1/2/4からH.264/AVCまでの発展 —
第2章 画像圧縮技術の発展とH.264/AVCを支える基礎技術
— DCT変換からハイブリッド符号化の仕組みまで —
第3章 H.264/AVCはどのように標準化されたか?
— 原型となったH.26LからJVTの基本方針、特許問題まで —
第4章 H.264/AVCの全体構成と「プロファイルとレベル」の規定
第5章 H.264/AVCの中核となる圧縮符号化技術
— その1 予測、変換、量子化 —
第6章 H.264/AVCの中核となる圧縮符号化技術
— その2 デブロッキング・フィルタ、エントロピー符号化、他 —
第7章 H.264/AVC規格に準拠した製品をどう開発するか?
— 仮想デコーダ・モデルの導入とコンフォーマンス(規格適合性) —
第8章 H.264/AVCの使用例
— ランダム・アクセス/エラー対策/JM参照モデル —
第9章 H.264/AVCをサポートするシステム技術
— MPEG-2システム/MP4ファイル/RTP伝送 —
第10章 H.264/AVCのアプリケーション
— テレビ会議/放送/携帯電話/蓄積メディア/ゲーム —
第11章 H.264/AVCを拡張した高忠実度化規格(FRExt規格)
— HDTVやプロ・業務用向けの高精細・高画質・高精度符号化への拡張—
第12章 H.264/AVCにおけるSVC(スケーラブル映像符号化)規格
第13章 H.264/AVCにおけるMVC(多視点映像符号化)規格
第14章 H.264/AVCの付属資料(Annex)
— シンタックス&セマンティックス/各種テーブル/SEI/VUI —
■ 執筆者一覧 (敬称略・五十音順)
大久保 榮〔早稲田大学〕 | 佐藤 数史〔ソニー(株)〕 |
角野 眞也〔パナソニック(株)〕 | 鈴木 輝彦〔ソニー(株)〕 |
菊池 義浩〔(株)東芝〕 | 遠間 正真〔パナソニック(株)〕 |
木全 英明〔日本電信電話(株)〕 | 村山 淳〔ソニー(株)〕 |
木本 崇博〔日本電気(株)〕 | 矢ヶ崎 陽一〔ソニー(株)〕 |
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