インプレスグループで法人向け情報コミュニケーション技術関連メディア事業を手がける株式会社インプレスR&D（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：井芹昌信）は、電子出版をテーマにした、電子出版産業に携わる人たち向けの、週刊電子雑誌「OnDeck（オンデッキ）」を昨年12月22日に創刊いたしましたが、1月18日に創刊２号を下記のサイトより無料で発行いたします。
＜OnDeckのダウンロードサイト＞
＜OnDeckの特徴＞
OnDeckは以下の特徴を持つ、新しい100%電子メディアです。
・話題の電子出版革新を伝えるメディア。
・出版産業の人と、IT産業の人のどちらにも読んで頂きたいメディア
・なるだけ多くの端末で読めるように、文書フォーマットにリフロー形式の標準規格「EPUB Ver2」を採用。印刷用途などのために簡易組版のPDFも用意。
・EPUBビューワで閲覧する。
・配信はインプレスR&Dが運営するサイトから直接ダウンロードする形式。
・有料購読を主たる売上とし、近い将来は電子雑誌広告での売上も予定。予定価格： 300円程度（定期購読時の１号の価格）、600円程度（単号販売時）
・デジタルメディアとしての利点を活かし、URLリンクやツイッターなどインターネット上のコミュニティと積極的に連携。
・自らの媒体を使って電子出版ビジネスの実証実験をし、その結果を読者や関係企業に還元。
＜創刊号のダウンロード数について＞
2010年12月22日から公開している「OnDeck創刊号」の、現在までのダウンロード数は以下の通りです。
総ダウンロード数 約7,000
内、EPUB版 約6,000（約86％）
内、PDF版 約1,000
ほとんどの方がEPUB版をダウンロードされており、期待の高さが伺える結果となりました。
＜今号の主要な内容＞
特集は「電子出版革新が、来る！（後編）」
創刊号に続き、電子出版ビジネスを理解するためのオーバービューの後編。日本の電子出版の現状と動向を押さえた上で、iPadのインパクト、今年と想定されている「日本語」開国、近未来の予見などを解説しています。
米国情報に注力
年初に米国で開催された家電見本市「CES」で、電子書籍端末になり得る多数のデバイスが発表されました。このCESについて、本号と次号で詳しくレポートしていきます。その他、本号では、「米国大手電子書籍マーケット研究 第２回 アマゾン・キンドル」、新連載「黒船特許の正体 グーグル」など、米国情報に注力しています。
日本での有力取り組みを紹介
電子出版に独自に取り組む文藝春秋社、日本の貴重な財産である「青空文庫」の呼びかけ人・富田氏にインタビュー。日本でのデジタルコンテンツの有力な取り組みを紹介しています。
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＜創刊２号 予定目次＞
編集長コラム 井芹昌信
NEWS
５分でわかる電子出版関連ニュース
「電子書籍元年」の2010年を振り返る
電子書籍新刊情報
電子出版ビジネス批評
集中取材 米国CES詳細レポート 編集部
今週の用語
Kindle／電子ペーパー／EPUB／スマートフォン 塩崎泰三
特集 電子出版革新が、来る！（後編） 高木利弘
・日本の電子出版の現状と動向
・iPadが一変させた電子書籍のイメージ
・2011年は「日本語」開国の年
・さらなる「情報ビッグバン」が起きる など
INTERVIEW
キーマンインタビュー ビル・マッコイ氏（後編）
「EPUBはウェブ技術と整合する国際標準文書フォーマット」
出版社インタビュー 第２回 文藝春秋
『電子書籍に「明日」はあるのか』
FOCUS
米国大手電子書籍マーケット研究 第２回 アマゾン・キンドル 中島由弘
無料で使えるiOS／Android両OS共通アプリ開発環境 Titanium Mobile Fusic 小山健一郎
REVIEW
デバイスレビュー：第２回 iPad（アップル） イースト
ビューワレビュー：第２回 i文庫HD（渚技研） T&Co.
eBookレビュー：第２回 「細川家の名宝」 チバ ヒデトシ
連載
【新】黒船特許の正体 第１回 グーグル「ユーザープロファイルに適合した広告を提供する」 松倉秀美／厚木勝之
【新】富田倫生氏が語る青空文庫からの贈り物： 第１回 テキストからの出発 編集部
EPUBの国際規格化ライブメモ 第２回 村田 真
US電子読書風景 第２回 「電子流通の普及で様変わりする新聞、雑誌、書籍」 山崎敦史
Innovation from Internet 第２回Issuu「ウェブの流通を最大化するソーシャルパブリッシングサービス」 仲里 淳
メーキングオブOnDeck 第２回 創刊前夜 編集部
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＜参考：創刊２号より＞
編集長コラム 井芹昌信
新年、おめでとうございます。
本誌「ＯｎＤｅｃｋ（オンデッキ）」は昨年末に産声をあげましたが、これまでに読者の皆様から様々な反響を頂くことができました。この場を借りて、お礼申し上げます。
多かったご意見を紹介すると、「ＥＰＵＢでここまでできるとは思わなかった」、「パソコンでは読みにくかった」、「スマートフォンは意外に読みやすかった」などでした。編集部の狙いとして、ｉＰａｄはもちろんのこと画面の小さなスマートフォンでも読めるように配慮したつもりだったので、うれしいご意見でした。また、パソコンのような大画面のほうが読みやすいというこれまでの観念が、必ずしもそれは画面サイズの問題だけではなく、文書フォーマットやビューワに関係していることも確信できました。
「パソコンでは読みにくかった」というご意見は、おそらくＤｉｇｉｔａｌ Ｅｄｉｔｉｏｎでの閲覧だと思われますが、これはまだパソコン用の本格的な電子書籍ビューワが登場していないためで、今後は解決していくものと予測しています。
さて、昨年は「電子出版元年」と騒がれた年でしたが、新しい年が始まってみると、その実は「電子出版準備元年」だったように思えます。たとえば、日本製の電子書籍端末はシャープのＧＡＬＡＰＡＧＯＳとソニーのＲｅａｄｅｒが年末ぎりぎりの発売でしたし、「黒船」に比喩されるアマゾン、アップル、グーグルの御三家もまだ本格上陸していません。一方、コンテンツ提供側である出版社サイドでは、電子化に向けた著作権処理や文書フォーマット対応などがまだ整備中の段階です。
今年はこれらの課題が序々に解決され、いよいよ本格的な「元年」を迎えることになるでしょう。年始早々に米国で開催された家電見本市「ＣＥＳ」では、それを実感させるに十分な新製品・新サービスが発表されました。皆さんも、ＴＶや新聞などの報道でご覧になったことと思います。私も６年ぶりに取材に行ってきました。
報道で「80機種以上」と伝えられた通り、ｉＰａｄを模したタブレット型端末と新型スマートフォンに衆目が集まっていました。そして、そのほとんどがアンドロイドをベースに作られている点が最大のニュースではないでしょうか。ＩＴ的な観点で言えば、これまで30年近く支配を続けてきたマイクロソフト社のＯＳやここ数年人気のアップル社のｉＯＳに対し、アンドロイドが一気に頭角を現した瞬間と言える内容でした。電子出版とは直接関係ない話と思われるかも知れませんが、出版に例えるなら「紙」「印刷機」「製本機」にあたるメディア（媒体）そのものの技術進化であり、今後の電子出版のインフラを支える進化です。注視しておく必要があると思います。
ＣＥＳでの発表内容については、本号と次号で詳しくレポートしていきます。その他、本号では、「米国大手電子書籍マーケット研究 第２回 アマゾン・キンドル」、新連載「黒船特許の正体 グーグル」など、米国情報に注力しています。ケータイ時代で先行した日本ではありますが、「オープン」を特徴とする新時代の電子出版ビジネスでは、その成功ゆえか後塵を拝しています。パソコン、インターネットがそうであったように、いま一度、オープンを特徴とする米国流のビジネスモデルを学び、取り入れ、日本的に解釈したビジネス構築が必要だと痛感しています。
ＯｎＤｅｃｋでは、そのための情報や議論の場を提供していきたいと考えています。ぜひ、皆様のご意見、ご感想を下記メールアドレスにてお聞かせください。編集部全員で読み、可能な限りご返事を差し上げます。よろしくお願い致します。
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インプレスR&Dは、Webビジネス関係者、ワイヤレスブロードバンド技術者、放送・通信融合およびデジタル家電関係者、ICTを活用するビジネスマンなど、インターネットテクノロジーを核としたあらゆる分野の革新をいち早くキャッチし、これからの産業・社会の発展を作り出す人々に向けて、クロスメディア事業を展開しています。
株式会社インプレスホールディングス(本社：東京都千代田区、代表取締役：関本彰大、証券コード：東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ＋サービスを提供するメディア事業を展開しています。
【お問い合わせ先】
株式会社インプレスR&D 「OnDeck」編集グループ ：辻本、福浦
〒102-0075 東京都千代田区三番町20番地
TEL：03-5275-1087 FAX：03-5275-9018
