「本棚」という、読者になじみのある外観を採用したことで、電子書籍という新しいパッケージコンテンツにおいても、これまでの本と同様に誰でも違和感なく利用できる環境を提供しています。
今回の試用版ではユーザーが所有する文書を管理する機能も実現しており、より統合的な電子書籍管理システムに進化しています。
<オープン本棚の利用イメージと機能・特長>
●購入した「本」をまとめて管理
・ストア連携機能で、各電子書籍販売サイトで購入した書籍情報を統合できるため、異なるサイトで購入した電子書籍コンテンツをまとめて収納することが可能です。
・オンライン書店での購入情報や書誌情報も反映されます。
●自分の持っている「本」を整理
・作家別やジャンルごとに仕切り板を置いて自分の好みに並び替えるなど、オリジナルの本棚管理(コンテンツ管理)を行うことができます。
・以前購入した紙の「本」や自作した「本」、ビジネス文書などを登録することによりオープン本棚上に収納することができ、電子と紙の両方の書籍を一つの本棚で管理可能です。
※ ユーザーテスト開始以前に購入した電子書籍は、オープン本棚の適用対象外です。
●新しい「本」との出会いをサポート
・読者が選んだ複数のキーワードや文章をたよりに、100万冊以上の膨大な本の中から読者の関心に近い本を探し出す「連想検索機能」を提供します。
・オンライン書店、出版社、個人などからの「オススメ」を受けることができます。今回は、インプレスグループのECサイト「インプレスダイレクト」と連携し、購入情報の反映や同ECサイトからのオススメ情報の配信を行います。
・本棚に並んだ本の書誌情報に基づいたレコメンデーションを行う機能も提供します。
(*)国立情報学研究所 高野明彦教授との共同研究について
オープン本棚の「新しい本と出会う」機能の実現のために、国立情報学研究所(NII)連想情報学研究開発センター(センター長:高野明彦教授)と共同研究開発を行っています。ユーザーがオープン本棚内で関心を広げる本と出会う仕組みを提供するために、NIIで開発された連想検索エンジンを応用しています。連想検索とは、文書と文書の言葉の重なり具合をもとに、ある文書(検索条件)に近い文書(検索結果)を探し出す検索技術です
●「本」を読む
・独自のPDFビューワを内蔵しており、PDF形式の電子書籍を読むことができます。
(EPUBは今後対応予定。)。
・連携する電子書籍ストアごとの専用ビューワ呼び出しによる閲覧についても順次対応予定。
<ソフトウェア仕様>
対応プラットフォーム : Android Ver.2.2以上のスマートフォンとタブレット
(Adobe AIRがインストールできない一部の機種では、ご利用いただけません)
ロード可能
配布開始日: 2011年12月21日
<テストユーザー募集について>
今回公開するオープン本棚は試用版ですので、一般公開ではなく「テスト公開」とさせて頂きます。また、完成版をよりユーザーニーズにマッチした仕様にするため、テストユーザーをWebサイトにて募集します。テストユーザーには、各Android端末上での動作チェックのほか、使用感などのご意見を当Webサイトに頂きたいと考えています。なお、特典として、特別に編集された無料コンテンツがご覧いただけます。
<パートナーとの協業方針について>
オープン本棚では、出版社様、電子書籍ストア企業様、ビューワメーカー様、端末メーカー様などのパートナーとの協業を希望しております。現在、関連の企業様に協力を要請中ですが、この試用版でより具体的な技術仕様の検討をお願いしたいと考えております。
<オープン化についての方針>
オープン本棚はその名が示すように、可能な限り技術仕様をオープンにしていくことで、より広く利用して頂けることを目指しています。現在、公開を予定している外部とのインターフェイス技術仕様は下記の通りです。 ※「オープン本棚」の技術仕様は特許出願しています。
・API(アプリケーション・プログラム・インターフェイス):書店連携API、ビューワ連携API
・フォーマット:本棚ML、書誌ML、アノテーションML
■システム概念図